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フランス 5フラン銀貨 エセー(試鋳貨)ルイ18世 1815年 パリ PCGS SP62 | TOP POP

基本情報

簽發地點:パリ造幣局(Mintmark A)
年 号:1815年
面值:5フラン
品質:銀 90.0%(.900 Fine Silver)
重量:25.0 g
直徑:37 mm
鑑 定:PCGS SP62
文 献:Maz-737 (R2); Gad-608(a); Guilloteau-2454; T&T-2031.A.1

本コインは、1815年にパリ造幣局(A)で鋳造された フランス・ルイ18世 5フラン銀貨 エセー(試鋳貨) 是。
発行枚数はわずか 220枚 に限定され、文献上は Maz-737(R2=Rare) に分類される希少性を誇ります。
さらに本コインは PCGS Specimen-62(SP62) で鑑定されており、現状で同型のTop Pop(最高位) に位置づけられています。限られた発行枚数と最高鑑定という二重の価値を兼ね備えた本コインは、フランス・エセー銀貨コレクションにおける “究極の一枚” といえるでしょう。
※Top Popの状況はPCGSポップレポート更新により変動し得ます。


正面

肖 像:ルイ18世(Louis XVIII, Roi de France)の右向き胸像
デザイナーオーギュスト=フランソワ・ミショー(Auguste-François Michaut)
銘 文:LOUIS XVIII ROI DE FRANCE(フランス王 ルイ18世)

【特徴(ディテール解説)】
写実性の高さ:頬・顎・首元の量感、二重顎の起伏まで丹念に起こした彫りはミショーならでは。年齢相応の威厳と静かな気品を両立します。
輪郭線と髪の処理:髪束の流れ・生え際の処理が繊細で、トランケーション(胸像切断面)に向けて陰影が自然に落ち、Specimen仕上げのサテン光沢と相まって立体感が際立ちます。
刻字の品位:ローマン体の銘文は端正で深い彫り。外周のビーデッド(珠点)縁取りが全体を引き締め、王章貨らしい格式を付与。
署 名:トランケーション付近に 「MICHAUT」 の署名。作者の自負と制作年代を告げる重要な手掛かりです。
SP打ちの見どころ鏡面〜半鏡面のフィールドフロストの肖像のコントラスト、立ったエッジシャープなデンティクルが観察でき、量産流通貨とは一線を画します。


後退(反向)

図 柄:三つのフルール・ド・リスを配したブルボン家の王家紋章(盾)
周 囲:左右から月桂冠とオリーブ枝が紋章を抱え、勝利と平和を象徴
上 部:王冠が紋章を戴き、王権の正統性を強調
銘文・表示
「5 F」:額面
「1815」:鋳造年(百日天下と王政復古が交錯する象徴的年)
「A」:パリ造幣局(Mintmark)
tranche en creux(縁文字=凹彫り刻字。PCGSラベル「Tr. Creux」に一致)

【特徴(ディテール解説)】
王家紋章の威容:厚みのある盾形にユリ紋を深く彫り込み、王冠のアーチ・宝珠・十字まで精緻。光が当たると陰影が強く出て、SP打ち特有の起伏を堪能できます。
月桂×オリーブの構図:勝利(laurier)と平和(olivier)を対に配し、帝政の終焉と王権の復位を視覚化。結び目のリボンや葉脈の一本一本まで拾う精密彫刻が工芸的クオリティを物語ります。
端正な版面:ビーデッド縁取り、均整の取れた余白(フィールド)、良好なセンタリングが高水準。試鋳貨(見本打ち)としての性格が明瞭です。
プライビーマーク:日付付近などに小さな記号(differents / privy marks)が入るのがこの時期の特徴。写真個体では下部に雄鶏が確認でき、国家的象徴性を添えています。

歴史的背景

1815年はヨーロッパ史の大転換点。ナポレオンがエルバ島を脱出して百日天下(Hundred Days)を開始し、同年6月のワーテルローの戦いで最終的に敗北、以後セントヘレナ島へ流されます。
この間、ブルボン家のルイ18世は一時退位・亡命を経て同年に再復位し、王政復古が確立。表の若干沈鬱な表情と、裏面の堂々たる紋章・王冠の意匠は、帝政と王政がせめぎ合う時代の緊張を象徴的に刻んでいます。
本エッサイは、単なる貨幣を超え、19世紀ヨーロッパ政治史のドラマを凝縮した芸術作品是。

市場評価と希少性

本コインは、文献Maz-737でR2(Rare) とされる稀少品。エセー(試鋳貨)のため流通を目的とせず、もともとの製造数が少ない上、現存数はさらに絞られていると考えられます。
国際オークションや有力ディーラーの在庫に登場する頻度は極めて低く、出現時には注目度が高いのが通例。近年のコレクション動向では、「流通貨では味わえない芸術性」と「少数鋳造ゆえの特別性」が評価され、エセー分野の注目は上昇基調です。
歴史的意義・美術的完成度・稀少性という三要素が揃う代表銘
として、コレクションの核を担いうる地位にあります。

Specimen(SP)とは?
PCGSが用いる鑑定区分の一つで、通常流通打ち(MS)やプルーフ(PR)とは異なる、特別打ち(見本打ち)の性格をもつコインに付されます。金型仕上げ・打圧管理・製造工程が高水準で、フィールドとデバイスのコントラストや縁・デンティクルのシャープさが際立つのが特徴です。

エセー(Essai)銀貨とは?
フランス語で「試鋳貨」の意。流通を目的とせず、デザイン検討・技術提示・要人への献呈などのためにごく少数のみ鋳造された特別品です。現存数が極端に限られるため、コレクター市場で高評価を得ます。

 


総評

光沢感ある表面と深みのあるトーンを備えた本品は、1815年という歴史的転換期を象徴する希少エッサイ。ミショー(Michaut)の写実的肖像と堂々たる紋章意匠は、ナポレオン帝政の幕引きと王政復古の確立を小さな円盤に凝縮しています。
発行220枚/R2 に裏づけられる希少性、PCGS SP62 という高水準の保存、そしてTop Pop(最高位)の位置づけが加わり、歴史・芸術・希少性の三拍子が揃った一枚。単なる収集品を超え、長期的に受け継がれる価値を備えたコレクションの頂点候補です。

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